果たして、衆議院は解散されました。政治については、「物云えば唇寒し秋の風」、コメントは控えたいと思います。ここでは、このような「解散・総選挙」と云うイベントが、マーケットにどのような影響を与えるかを考えてみたいと思います。
A党の影響が強いとマーケットは上がる、或いは下がる、Bだとこうなる、Cだとこうなる、と云った読みがあるとします。この場合、Aが勝つか負けるかだけで考えると、マーケットは上がるか下がるか、と云った二者択一的な議論になります。しかし実際にはABCの影響力のブレンドであり、選挙前のABCの割合と、選挙後のABCの割合に、ABCそれぞれのマーケットへの影響を掛け合わせて、そうして出来上がった期待値の和の変化に注目すべきだと思います。マーケットはいつだって、二元論ではなく、複雑多様な要因が織り込まれた結果の期待値の推移だと思うのです。
そう考えると、今回の総選挙とマーケットの関係も、或る程度整理して考えられるのではないでしょうか。或いは今日何故マーケットは上がったかを、上記の式に代入するようにして、逆算してみるのも面白いでしょう。政局とマーケットの動きを両睨みにして、世間の期待・見積もりを逆算するのです。政局は分からないけれども、マーケットはいつだって興味深いですね!