上場企業がその重要な情報についてどのように開示すべきかは、昔からあるとても重要なテーマです。マーケットは動いていますので、この「どのように」の中でも、「いつ」開示するかが、もっとも重要な論点のひとつです。様々な考え方がありますが、私は上場企業が何か重要なことを決めたら、或いは知ったら、なるべく速やかにその情報を開示すべきだと考えています。
この「速やかに」とは、当日中にと云う類いの話ではなく、分単位の速さで考えねばいけないと、私は考えています。何故ならマーケットは分単位で大きく動き、重要な情報が発生しているのに、例えば取締役会で重要な決定をしたのに、そのことを何時間も、或いは半日以上開示しないでいるのは、情報の偏りが発生する様々なリスクが発生しうると考えるからです。
実際例えばアメリカに於いては、重要事項を取締役会で決定する時は、マーケットへの影響を考えて先ずいつ開示するかを考えて、そこから逆算して取締役会の開催時間を決め、取締役会で重要事項が決定したら、文字通り速やかに開示するケースが、近年では増えています。
この上場企業による情報開示の在り方について、特にそのタイミングについて、証券会社14社で協力して、それぞれのお客さまにアンケート調査をし、その結果と分析を当社のホームページ上でも掲載いたしました。賛同証券会社は、オンライン証券会社だけでなく、対面の証券会社も含まれます。様々な論点を提示し、多くの気付きを与えるアンケート結果となっています。お時間がゆるせば、是非御一読下さい。
■上場企業による情報開示に関する個人投資家へのアンケート の結果についてhttps://info.monex.co.jp/news/2017/20170714_03.html