東京は未明より大雪です。積もってはいませんが、ずっと降り続けています。11月に東京で雪が降るのは、なんと54年ぶりとのこと。ということは、私にとっては生まれて初めての、11月の東京での雪ということになります。どうやら場所によっては積雪もしているようで、これは観測史上初とのことです。地球温暖化などとも云われますが、少なくとも今日はまるで寒冷化のようです。
古今集に紀貫之の歌で以下があります。
「雪降れば 冬こもりせる 草も木も 春に知られぬ 花ぞ咲きける」~冬ごもり
をしている草や木も、雪が降ると、春には見ることの出来ない花を咲かせることだ。
11月の東京は、まだ紅葉が始まった所であり、枝から葉はまだ落ちておらず、冬ごもりはまだ出来ていない状況です。古の時代から、草木が冬ごもりする前に雪が降るのはないことだったのでしょう。これは地域や旧暦・新暦を問いません。だから今日は本当に珍しい日だと思うのです。観測史の中ではなく、和歌の中に読む季節感っていいですね。