私は米マスターカード社の社外取締役をこの6月からしているのですが、年に4回の取締役会が開かれるので、生まれて初めてスウェーデン・ストックホルムにやって来ました。スウェーデンは現金のない世界、キャッシュレス・エコノミーに移行することを宣言している国で、実際全消費に占める現金使用率も、数年前の40%から今は20%にまで低下しており、お金の在り方の近未来を考えるのに参考になり得る地域です。

スウェーデンは19世紀のナポレオン戦争以来中立主義を採り、2世紀に亘って平和を維持してきた国なので、過去の戦争など争いに対する反省や憎しみを高く維持する必要がなく、結果として過去ではなく未来を考えるお国柄になり、イノベーションが多く起きるようになったと、案内してくれた歴史学の大学教授が説明してくれました。スウェーデンの財務大臣を務めた人の話も聞く機会があったのですが、相続税も財産税もなく、その結果成功した起業家もスウェーデンに残って、スウェーデンの中で次のイノベーションに挑戦し投資をするお国柄であると聞きました。

まぁどちらの説明も或る程度割り引いて聞かないといけないと思いますが、中々参考になる内容です。ストックホルムの今を、しっかり観察したいと思いま