私が色々な所で何度も話してきたことのひとつに、自動車などのエンジンのトルクと馬力の話があります。トルクとは車輪を回転させる力。そしてトルク掛ける回転数が馬力です。トルクはフォースであり、力の能力とでも云いましょうか。馬力はパワーであり、実際の出力です。

ヒトのIQは、子供の頃は人によってばらつきもありますが、成人になれば標準的には100ちょっとです。一方ゴリラのIQは80程度と云われており、その差はたったの20%。ですから同じような教育や訓練を受けてきた成人のIQにはさしてばらつきがないでしょう。自分は隣の奴より20%以上能力がある、と云うことは、隣の奴はゴリラだ、と云ってるようなものです。

このIQがトルク、即ち能力・潜在力ですが、それは回転させて初めて馬力・パワーになります。人の能力の差はさほどありませんが、この回転数には大きな差が出ます。自分の持てる力の120%を絞り出す者。持てる力の70%しか出さない者。これだけで馬力・出力は約2倍の差が付いてしまいます。私の話は、だから仕事に高い興味を持てること、仕事に没頭出来ること、仕事を長い時間・年月やり続けられることが大切なのだ、となるのですが、今回オリンピックを見ていて、これはスポーツの世界でも同じなのだと思うに至りました。

自分の力を出し切ることに集中し、それが出来た人は強い。勝とうと思うことよりも、力を出し切ろうと思うことが、大切なのかも知れません。私は全くの運動音痴なので、この見立ては大きく間違っているかも知れませんし、万が一でも不愉快に感じられる方がいらっしゃいましたら、申し訳ございません。謝ります。しかし少なくとも云えること、それはトルクを高める練習・訓練をしてきた上に、それを出し切って回転数を上げて、出力を、パワーを出すことが、とても重要なのだと云うことです。運動をあまりしないので良く分かりませんが、所謂メンタルが重要とは、このことでしょうか。

そんなことを思いながらテレビを見ていました。何度か泣かせていただきました。ありがとうございます。そして頑張って下さい!応援してます!