週末にマネー・ショート(原題:THE BIG SHORT)を観ました。冒頭のモーゲージ債の誕生のくだりから、全編を通して最後まで、よーく知っていることだらけで、かつ知っている人が多くキャラクターとして登場し、然しながらテーマは私の出身地であるウォール街の酷さを扱っているので、どうにもこうにも後味のスッキリしない体験でありました。

ウォール街には酷い奴もいるし、これはいかがなものかなぁと思う出来事もしばしばありますが、一方心底尊敬出来る人もいるし、まともで清潔な人も大勢いるし、社会的に意味のある作用も多く提供しているので、映画で悪い面だけの印象が強く打ち出されそれが流布するのは、そのこと自体は事実であって否定出来ないのですが、全体の認識や印象という観点では、問題があるというか、個人的には嫌だなぁ、と強く思います。

The Wolf of Wall Streetという映画も、それを観た、彼からすると私が人生の中で二番目に長い知人となる友人が、「あんなだったの?」と私に聞き、「No!No!No!全然違うよ」とのやり取りをしたこともあり、なんとも金融、特にウォール街を扱った映画には、複雑に困ったものです。

私は資本市場を愛していて、もちろん正しく使われなければいけないのですが、その効用を信じており、誤解を解くべく様々な形で努力していかねばならないなぁと、改めて思ったのでした。