人工知能・グーグルのアルファ碁とプロ棋士の対戦で、3連敗後に遂にプロ棋士が一矢を報いたとのこと。勝ったイ・セドル9段はアルファ碁について、先手の時の方が弱いという点と、思い掛けない手を打つと若干劣った対応をするという二点を指摘したそうです。面白いですねー。
この人工知能、トレーディングの世界でも通用するのか、興味があります。しかしポジションを持つというのは常に先手で打ってるような感じもしますし、マーケットは世界中の様々な事柄、これは人の為すこと、政治、経済、天候その他、あらゆることに対して開かれていてオープンな構造なので、いわば常に思い掛けないことが起こる場であるように思えるので、どちらの点からも、人工知能にとっては苦手な領域に思われます。
そもそもマーケットに於いては、買い数と売り数は同数であり、勝者と敗者も同数です。或る云い方をすると、正しい行動と間違った行動が同時に起きて初めて値段が付きます。その正解不正解が半々に混ざった情報である値段の動きをどんなにディープ・ラーニングしても、決して上手なトレーダーにはなれないのではないか?と私は考えています。さてどうなることやら。人工知能トレーダーが出来たら、対決してみたいですね!