マーケットは更に荒れました。上がったり下がったり。特に下がる時の振れ幅が尋常ではありません。疑心暗鬼が疑心暗鬼を呼び、流動性の低さから値動きが更に荒くなります。マーケットの参加者がレベル感を失い、どの値段が正しいかが分からなくなり、それが値動きを激しくしているのでしょう。
マーケットが新領域(ニューテリトリー)に入ったと云うよりも、レベル感を失ったと云う方が正しい気がします。一般生活の中での個人の心理状態で説明してみましょう。或る事象が起きて動揺した時、その事象が続いたり大きかったりすると、単なる一過性の動揺を超えて心のバンドが一旦外れてしまい、動揺が止まらなくなり、かつその振れ幅が大きくなり、それが元の状態に収まって落ち着くには時間が掛かります。どのような材料をもって落ち着いていいのか、分からなくなってしまうのです。これを解決するには、穏やかな環境と時間しかありません。
今のマーケットの参加者の心理状況は、このような感じでしょう。暫くは見(ケン)でしょうか。或いは誰かが新しいレベル感を造りに行くでしょうか。落ち着き始めるとヴォリューム(取引高)が増えます。新しいレベル感が造られる時にもヴォリュームが増えます。ヴォリュームに注目する必要がありますね。