最近、病院でモロモロの検査をしました。これは健康診断の一環で、特段問題が発生していなくとも定期的に、約半年から9ヶ月に一度、オリジナルにメニューを考えていただいて検査をし、一年半から二年で全身隈無く検査が終わるというサイクルをずっと続けているのです。先日も書いたように、健康管理はビジネスパーソンの基本。転ばぬ先の杖を常に意識しています。
今回も色々な先生に診ていただいたのですが、その中での一コマ。或ることから「粉瘤」に話題が行き、実は首筋に一つあります、と云うと、どれどれとそこを見た先生は、「焼いちゃいましょうか?」と云うやいなや、綿棒のお父さんみたいなものを取り出し、デスクの上に置いてあった子供の遠足用のような水筒を手に取りました。水筒には「液体窒素」と書かれたラベルが貼ってありました。水筒を開けると綿棒父さんの先を中に突っ込んで液体を付け、それでじゅっ、じゅっ、と焼きました。これで2、3週間もするとポロリとかさぶたがはがれるように取れるとのこと。なんとアッサリしたことか。
大学生の時に右肩に油の塊のようなしこりがあったので、或る病院に行って診てもらうと、先生はいきなり看護婦さんに「待ち合い見て。混んでる?」と確認すると、やおら私の右肩を切り出して、この塊を取り出してしまいました。実は自家用車で病院に行ったので、帰りの運転が苦だったのですが。更に遡ること中学生の時は、親父に連れられて昔から右胸にあったホクロを診てもらいに病院に行くと、これまた混雑状況を確認した上で、いきなり切られてしまいました。先生方は基本的に、要らないものがあると見るや切り取ってしまいたくなるものなのでしょうか。その仕事がそういう性格を作るのか、その性格がその仕事に就かせるのか、興味のあるところではあります。私は年令に比して超健康体ですが、これからも色々な先生方にきちんと診ていただいて、長くその状態を維持していきたいと思います。
さて今日は当社グループが「銀行」なるものをどのように捉えているかを書きたいと思います。当社グループは日本において今、新しい銀行、もしくは銀行的なサービスを創出しようと企図しています。これにはいくつかの背景があり、そして留意点があります。ひとつはお客様の利便性を考えた時に、銀行・銀行的なサービスが、マネックス証券の通常のサービスと共にもっと自然に併せて提供出来た方が、お客様の利便性・満足度を考えた時に大切なのではないかということです。ただこれは既存の銀行との提携でも実現出来るかも知れません。しかし更に、アメリカなどにある先進のアイデアやテクノロジーを持ち込み、お客様満足度を飛躍的に上げられないかを検討しています。
加えて、日本の金利状況を考えると、いずれ日本でも金利カーブが立ち始める時がある可能性があり、そうなると銀行業には大きな追い風ですから、そのビジネスチャンスも捉えたいと考えています。一方中国アリババが始めたアリペイに見られるように、金融界以外、特にインターネット系の企業からの銀行もしくは銀行的サービスへの参入が世界的には注目されてきており、この重大な流れにも、我々は適切に対応していかねばならないと考えています。
然しながら銀行というビジネスは大変大きな資本を必要とします。当社グループとしては、資本効率は高くしていきたいと考えていますので、資本をあまり投下しなくても最大限の結果を引き出せるようなサービスや事業の組み立て方がないかを慎重に検討しています。これは複雑で大きなプロジェクトです。しかし日本もようやくデフレから脱却して緩やかなインフレに行こうと国策として必死に取り組んでいる中、もしそれが本当に起きれば、「貯蓄から投資へ」の流れは放っておいても起きるでしょうから、その時までに、この銀行プロジェクトを実現することにより、その流れをしっかりと受け止めたいと考えています。
今日も長くなりました。次は当社グループのアメリカに於けるビジネスの状況などを説明していきたいと思います。