昨日はニューヨークで、多くの懐かしい知人と会いました。先ずは新卒時代、大学を出て半年後くらいに配属されたニューヨークのデスクの先輩、ボス(部長という感じでしょうか)、大ボス(役員)、そして色々助けてくれた同僚。大ボスと同僚は今でもコンタクトがあり偶に会うのですが、ボスは16年ぶりくらい、先輩に至ってはほぼ25年ぶりに会ったのでした。みんな歳を取りましたが、喋り方は全く変わらず、そして皆私のことを「OKI!」と可愛がってくれます。King of Wall Streetと呼ばれていた時代のソロモンブラザーズの有力な役員から学卒新卒のぺいぺいまでの恐ろしく縦に幅のある我々5人が、昔も今もファミリーのように話せるところに、アメリカの良さがあると思います。

そのリユニオンのあとは、ゴールドマンサックスを退社したパートナーの年に一度のディナーイベント。毎年ここでも懐かしい面々に会うのですが、今年は特別企画がありました。5人の前会長(+現会長)によるパネルディスカッション。1947年入社の伝説的なリーダーJWから、RR、SF、JC、HPという、知る人ぞ知る(欧米では知らない人も知っている)過去約半世紀に亘るゴールドマンのリーダーが一列に壇上に並んで話す様子は圧巻でした。彼らは皆ゴールドマン引退後に政府の要職(大臣クラス)や上院議員・知事などを務め、まさに様々なことがあり、JWを除くと、かなり毀誉褒貶が織り混ざった人たちでもあります。しかし皆毅然としていて、ごまかさずにストレートに喋り、基本はあくまでもゴールドマンのリーダーであった時の質問をモデレーターがし、それに真面目に答え、お互いにも茶化したりせず、しかしユーモアがあり、仕事上の関係とプライベートの関係をしっかり区別できるのと同様に、テーマの中での彼らの人格と彼らに属するものをそのまま尊重する雰囲気に、やはりアメリカはいいところがあるなと、深く感心したのでした。

そんなアメリカなので、私でも幅広い年令と経験にまたがって友人が作れ、そして維持できます。アメリカにはもちろんいいところと悪いところがありますが、こういういいところは、存分に味わって大切にしていきたいと思います。