写真でも映画でも再生される音楽でも、実際にある・起きてるモノを感受して記録し、それを反復再生する訳です。このプロセスは長いあいだ、アナログで感じて記録して再生する、即ちフィルムやテープで映像や音楽を記録してすることが行われてきたのですが、最近では映画も撮影は35ミリフィルムで、再生はデジタルという分業が増えてきたようです。確かに再生の品質を一定に保つためにも、再生装置のメンテナンスやコストを考えても、再生サイドがデジタル化していくのは頷けます。記録するサイドは、被写界深度は一緒であっても、ラチチュードはアナログの方がデジタルよりも大きいようですが、それだけがアナログが主流である理由でしょうか?多くの球種とコースを投げ分ける投手に対する捕手の役割と、正確に投手に球を返す捕手の役割を考えると、受けることの方が難しそうに思えます。感受性の幅は、再生する幅より常に広いとも考えられます。何やらこんがらがった分かりにくい話ですが、感受性を高く保つように努力と工夫をしていきたいと思います。
- 松本 大
- マネックスグループ株式会社 取締役会議長 兼 代表執行役会長、マネックス証券 ファウンダー
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ソロモン・ブラザーズ・アジア証券会社を経て、ゴールドマン・サックス証券会社に勤務。1994年、30歳で当時同社最年少ゼネラル・パートナー(共同経営者)に就任。1999年、ソニー株式会社との共同出資で株式会社マネックス(現マネックス証券株式会社)を設立。2004年にはマネックス・ビーンズ・ホールディングス株式会社(現マネックスグループ株式会社)を設立し、以来2023年6月までCEOを務め、現在代表執行役会長。株式会社東京証券取引所の社外取締役を2008年から2013年まで務めたほか、数社の上場企業の社外取締役を歴任。現在、米マスターカードの社外取締役、Human Rights Watchの国際理事会副会長、国際文化会館の評議員も務める。