じどりスティックと云っても、つくねではありません。スマホで自分撮りするための一脚のことです。昨晩小料理屋で知人と話をしていると、隣に若い韓国人の3人組が来て、座るなりするすると伸びるスティックの先にスマホを付けて、楽しそうに自分達のグループ写真を撮り始めました。Bluetoothでシャッターを押せる代物で、中々便利そうでした。そこでふと思ったのですが、何で日本では自撮りスティックが流行らないのだろうと。

自撮りは英語ではセルフィ(selfie)と云いますが、世界的に幅広く行われています。様々な自撮りした映像が、SNS上で展開されています。そしてその中には、明らかに自撮りスティックを使用したものがあります。しかしそれは日本人以外による投稿です。日本にいると、少なくとも東京では、自撮りスティックが使われている場面はまず見ません。何故だろう?日本のスマホは写真を撮る時にシャッター音がしますが、あれは日本で販売されているものだけの仕様です。そのことと関連があるかも知れない。

どういう経緯か、日本では携帯・スマホは盗み撮りする恐れがあるとして、シャッター音が必須になってしまいました。それが過剰反応だったのかも知れません。毎回シャッター音を聞いていると、どこかでスマホにはそういう悪用の危険があるものだとの認識が自然と自分に刷り込まれてしまって、いわんやスティックなんて持ったら、きっと怪しい用途に違いないと思われてしまうだろうと、そうどこかで感じているのかも知れません。強制シャッター音が導入されてなかったら、日本でも違う展開をしたのでしょうか?今となっては分からないし、検証のしようもなさそうです。

強制シャッター音は、あってもいいと思うのですが、一般に日本に於いては、一部の悪行に過剰規制して多くの善良な人の利便性が阻害される規制等が多いと思われ、自撮りスティックで楽しそうに写真を撮っている若者を見て、そんなことに思いを馳せたのでした。