参院選が終わりました。色々な点で意味は大きいが静かな選挙だった気がしますが、今後日本経済の建て直しに向けて、特定の政党に限らず力を合わせて頑張ってもらいたいと思います。選挙の結果について語るのは、流石に違う価値観の方々がいらっしゃるから選挙なので、控えさせて頂きます。私が気になるのは投票率の低さです。
確定投票率、52.61%。参院選として戦後3番目の低さとのことですが、昨年12月の衆院選が59.32%で衆院選として戦後最低を更新とのことだったので、衆参合わせて戦後3番目の低さです。今回の選挙は、確かに勝敗の行方が見えがちで、その意味で投票ということに関しての興味が減ったのかも知れませんが、恐らく今後国政選挙は3年間無いわけで、3年間国民として国政への発言の機会が(投票という最も重要な形で)ない中で、それでも尚この投票率の低さというのはどういうことかと考えてしまいます。投票率の低さがあまり大きな問題ともなっていないようなのも気になります。
少子化とか投票率の低さというのは、どこかで根っこが繋がっているような漠とした感じが私にはして、それも嫌です。個人主義の成長、全体主義の退化、広く近代化、インターネット化が進むことと、投票率の低さには関係があるようにも思われ、必ずしも悪いことではなく、また止められない流れかも知れません。しかし50%を切ってくると、やはり違和感があるような。インターネット化が進む中で、社会のユニットがどんどん分化・小さくなっていき、全体に対する帰属意識が減っていくことは自然の流れだと思いますが、あまりにも行き過ぎると崩壊しかねないし、或いは強い反動的作用が起きても厄介です。松井孝典先生は「新しい共同幻想を造らねばならない」と仰ったことがありますが、ヒステリックではなく時間を掛けて、しかし時を俟たずに、日本の価値観をもっと話していかねばならない時が来ているのかも知れません。