先週書いたことについては、やはりマーケットは、それは即ち人々は、トランプ大統領からの色々な「タマ」に、早くも慣れてきたように見えます。「タマ」自体は、相変わらず次から次に様々な変化球や暴投が来ますが、そして世の中も、大変だぁ!大変だぁ!と騒いでいますが、騒いでいるけれども心は落ち着いてきているように見えます。そしてマーケットも落ち着いてきている。まぁそういうものです。

それよりも心配なのは、世界の資本市場がややバラバラになって来ていることです。世界の金利が点々バラバラに動く(通常は概ね同じような動きをするものです)。アメリカに於いて、株式と債券が同時に売られる(逆に動くのが本来の姿)。世界の資本市場の相関関係が、色々な意味に於いて壊れてきている(fragmented になって来ている)と見えるのです。ニューテリトリー、新領域に入って来ている可能性があります。

しかし!歴史は繰り返すのです。世界の資本市場の相関関係が壊れたことも、1998年のロシア危機の時に起きたし。そもそもトランプのやってることも、1971年にニクソン大統領がやったことと似ています。ニクソンは、ドルと金の交換を停止、輸入品に10%の追加課税、賃金・物価の90日間の凍結、を行い、ニクソン・ショックと呼ばれました。ドル安誘導と大きな関税、今トランプがやっていることはニクソンのやったことにとても似ています。典型的な共和党政治です。

引き続き、冷静に全体を眺めていくことが肝要だと思います。