マーケットが円安・株高に動き始めてからどのくらい経つでしょうか?この流れはいつ始まったのでしょうか?衆議院の解散宣言、そして自民党政権・強い金融緩和策の実行による円安のイメージが出来てから?いや恐らくこの流れは、10月初めに東京でIMF総会が開かれた直後からでしょう。前にも書いたように、日銀の総裁が来春には替わり、新総裁は民主党からも自民党からも支持されるであろう円安派が就くことになるとの再確認や発見がこの相場の起点だったように思います。そしてIMFも円が過大評価されていると認めた。日本が世界各国の展開する金融緩和・自国通貨下落誘導活動に参加する環境が整った訳です。そして新政権誕生。この流れは、単発的な動きではありません。

水槽を想像してみて下さい。その中に模型の陸地・山がある。それぞれの陸が各国で、水槽に入っている水が流動性=お金です。陸や山が低ければ低いほど金融緩和・自国通貨下落誘導活動が進んでいます。各国の陸面が低く水面下に浸かっている中で、日本という山だけがそびえ立ち、当然そこには水が来ない。しかしこの山が一気に陥没させられた。今、陸地は全て水面下にある。その上で水槽は傾いたり、波が立ったり、様々な動揺があるでしょう。それが世界経済の動きであり、或いは各国の施策の巧い下手で山が出っ張ったり凹んだりするでしょう。しかし前提環境が、他国と同じ陸面になってからの話である、と云うのがミソです。この変化は大きな変化です。

オプション理論の生みの親であるフィッシャー・ブラック博士がかつて「市場がある方向に勢いよく動いている時は、象の大群が暴走しているのと同じで、止めることは不可能で、決して抗ってはいけない。但し、その暴走の理由を完全に理解し、把握している時だけはその限りでない。」(1999年9月8日・第21回のつぶやきから引用。因みに今日は3,291回目です。)と云いました。蓋し名言。今はこの流れに乗らなければいけません。そして同時に流れを作っている原因を正しく理解しなければいけません。そして流れから降りるタイミングを計れるようになるべきです。しかし今大切なことは流れに乗ることです。
そんなマーケットの流れを最後に見せつけている辰年。いい流れは巳年に繋がっていくことでしょう。やっぱり真剣に年末年始は辰巳駅に行こうかな♪