これは聞いた話ですが、中国の不動産価格のデータはアテに出来ないとのこと。不動産価格データがきちんと整備され定点観測的に行われているのは先進国だけで、例えば中国に於いてはその年にその地域で取引された不動産売買価格を当該不動産面積で割ったのがその年の不動産価格データで、即ち高額物件が多く取引されればデータ上では不動産価格が上昇したように見え、逆に低額物件が多く取引されれば不動産価格が下落したように見えるとのこと。実際のところは現場でそれら事情を見なければ、大きな罠に嵌る可能性があるとのこと(これはキヤノングローバル戦略研究所の瀬口清之研究主幹のコラムから主旨を抜粋させていただいたものです)。

これは当たり前のようでもありますが、平和ボケしているとうっかり落とし穴に嵌ってしまうような事柄です。しかし東京の不動産バブルのピーク時も、地上げで最後に残った小さな土地を、大型開発を断行するために、絶対総額が小さいので高単価を無視して買い上げた結果ついた値段とも云えますし、この手のことは実は日本でも起きましたし、今も世界中様々な地域で、様々な場面で起きていることでしょう。かつ決して不動産価格に限ったことではありません。

「木を見て森を見ず」は古今東西よく起こることで、そして賢く生きるためにはそれを避けねばならないと考える次第です。