果たしてギリシャはどこに行くのか?そもそもギリシャのように経済基盤の弱い国に、ドイツなどと同じ金利で借金できるようにしたことに無理があったのだと思われますが、そのような恩恵を受け続けるためにはドイツが納得するような緊縮財政をしなければいけない。ギリシャの人はそれは嫌だと云います。ではユーロから離脱するとどうなるかと云うと、国際的な救済融資は受けられなくなる。しかし自国通貨安で輸出や観光産業には追い風となる。一方、国にしても企業にしても大きく膨らんだ国外からの借金は、自国通貨安になると自国通貨で見た借金量が膨張し厳しくなる。そして最後はお手上げになるだけではないでしょうか。報道によると他方で国民の8割はEUからの離脱は望んでないとのことです。これはどうしても「ないものねだり」をしているように見えてしまいます。まるでだだっ子のようです。最後は大人にびしっとピンタされて、シュンとして終わりになるのでしょうか。或いはギリシャ悲劇のように、予め定められた運命に抵抗しようもなく飲み込まれていくように、ギリシャという国の主権に一旦は幕が落とされてしまうのでしょうか。

ギリシャにはホテルを経営している友人がいますが、行ったことはありません。いつか彼の所に行くことがあるでしょう。それがいつであっても、ユーロから離脱していようがいまいが、彼への支払いはユーロで行う気がします。かつてアルゼンチンがそうであったように、今からかなりの量の資本逃避が始まるでしょう。そこからしっかり押さえないと、お金のあるギリシャ人・企業はその資産を国外に避難させ、国内で循環する小企業は昔も今もこれからも細々と淡々と生きていき、結局一旦ギリシャ人・企業を潤わせた国外債権者だけがワリを食うことになるのでしょう。やはり何事も最初が肝心ですね。