米オバマ大統領は一般教書演説で、赤色のネクタイをしていました。アイルランドのブックメーカーは、赤色本命・オッズ1.1倍と発表していたようですが、果たしてその通りでした。ネクタイの色は、赤は人の気持ちを煽り、青は沈めると云われます(特にアメリカに於いては)。ブッシュ前大統領が戦争を始める時に米国民向けに行ったテレビ演説は、赤いネクタイをしていたと記憶しています。やはりブッシュが国民向けに謝るか気持ちを静めさせる為の演説では、青いネクタイをしていました。

日本ではネクタイの色はあまり意識されていないように思えますが、アメリカでは意識されていることは明らかだと思います。即ち日本では政治家であっても自分の趣味でネクタイの色を選び、アメリカではどういう印象・影響を見た者の心に植え付けるかという視点で選ばれるのでしょう。視点の主語が違うのが興味深いです。アメリカ式は或る意味では合目的で合理的であり、また或る意味では少々浅はかにも感じられます。

しかしオバマはそのようなアメリカ式常識を前提に今日のネクタイを選んだと思われます。赤色で、かつ見る者からの向きで右上がりに白い線が幅広い間隔で入ったレジメンタル・タイでした。話す内容が必ずしも明るくないからこそ、少しでも国民に明るく前向きな気持ちを持って欲しかったのでしょうか。
私は自らの趣味でマルチカラーの右上がりレジメンタル・タイが好きなのですが、もう少し趣意をこめて、普段からTPOに応じて変えてみようかなと思ってみました。