築地市場が食材を支える東京のレストラン(お鮨屋さん、その他を含む。以下、同様)は、休市日によって事情が大きく左右されます。お盆の季節、14~16日は毎年休市日です。その休市日に合わせて、生産者が出荷をコントロールするので、休市日に限らずその前後も含めて、食材にはかなりの影響が出ます。
以前にも書いたことがありますが、私は予めレストランを予約するのが嫌いです。当日や、当日が近付いてきてからの天候や体調によって、食べたいものが変わるからです。そして今の時期、ビジネス・ディナーの予約を取ろうとすると、休業しているお店がとても多いのです。これはお店の方がそもそもお盆休みを取っている例も多いと思いますが、食材の理由から閉めていると推察させる事実もあります。それは、休業しているのは和食の店が多いと云うことです。和食の食材は魚から野菜まで、種類も多く、かつ新鮮なものを要求するからでしょう。いずれかが手に入らないと全体を構成しにくくなるので休んでしまうのではないかと。
世の中は味気なく効率化が進んでいるようで、妙に昔ながらの流儀も残っていて、趣を感じますね。