新橋と云えば元々は料亭街として有名だった区域です。新橋の料亭には、ほんの数回しか行ったことがないのですが、昨晩近くに行ったので様子を観察すべく界隈を散歩してみました。

お盆の所為もあるでしょうが明らかに閑散としてました。この活気のない状況は数年前からのことではあるのですが、昨晩歩いてみて驚いたのは、明らかに料亭の数が激減していることです。超大手以外は、経営が成り立たなくなったのでしょう。これは構造改革が遅れた結果だと思われます。

企業の接待が大幅に減ったこともあるでしょうが、料亭を使う顧客層の世代交代に積極的に取り組まなかったことが大きいと思います。つまり、料亭を利用していた大企業役員などの方々が引退し、しかし料亭はこの引退する方々ばかり気にしてきて、次世代役員層の趣向やニーズに合わせた営業スタイルの変化を怠ったのではないかと思われるのです。

はたから見ていると、或る意味でその対極にあるのは神楽坂のように思われます。敷居を下げることによって、客層も変わりましたが、しっかりと活気を維持しています。店の人たちは「神楽坂も変わっちゃってねぇ」などと云いますが、変わらずに無くなってしまうよりは遙かにいいことで、そもそも文化は時代に合わせて変化していくものですから、正常な生態だと云えるでしょう。街も時代に合わせた変化が必要です。人も企業も社会も、当然同様に変化が必要ですね。