私の周りには電波時計が随分あります。今から15年ほど前に個人が買える電波時計が売られ始めた時は、興奮して(確か)ドイツ製の腕時計を買い、喜んで実際に付けて使い、会う人に自慢して見せていた記憶があります。あの頃は電波時計は特別な存在でした。売られている種類が限定的でしたし、完全に正確な時を刻む時計もあまりありませんでした。今は随分事情が変わったものです。多くの種類の電波時計が売られ、一方携帯電話でも正確な時刻に同期して表示する時代になりました。そうして電波時計は一般化しました。私の枕元の目覚まし時計は電波時計です。そして電波時計のアラームと、携帯電話のアラームが、毎日全く同時に鳴り出します。技術の進歩は素晴らしい!
また、会社の会議室には、時間通りに会議が終えられるように、大きめの時計がホワイトボードにでん!と貼ってあります。これがどの部屋も同じもので、かつ電波時計です。或る日、二つの会議室をくっつけて利用した際に、時計も二つ偶々同じホワイトボードに貼られてビックリ。電波時計なのに、違う時間を指しているのです。良く見たらどの時計もバラバラでした。故障でしょうか?今日或る会社にお邪魔したら、通された会議室に同じ電波時計が掛けてありました。時刻は正しい時刻より5分進んでおり、会議が終わる時にその旨を会社の人に伝えると、今まで気が付かなかったとのことで「電波時計なのに。(外国製なので)やはり日本製でないとダメか」などと仰いました。その後訪れた違う会社にも、同じ電波時計が3つ掛かっていました。これは東京・ロンドン・ニューヨークの時刻を示すためです。「この時計合ってないでしょ?」と聞くと、「東京は合ってます。電波時計ですから。ロンドン・ニューヨークは手動で調整しないといけないのでずれてきますが」とのこと。え?!ちゃんとセッティングすれば正しく機能するとのこと。
要は技術の問題ではなく、使い方の問題だったのです。やはり人は先ず自分が間違っていると考えないといけないようですね。