今、北京にいます。氷点下と聞いていたのですが、雲のない快晴で風もなく、案外暖かいので助かりました。北京の街を見て気を惹くことがふたつ。

ひとつは不景気そうな片鱗が見られず、相変わらずとってもビジーなこと。北京は広大な中国の上澄みの上澄みですから、日本で云えば銀座4丁目交差点、アメリカで云えばマンハッタンの5番街57丁目みたいなものです。だから当然と云えば当然なのでしょう。

もうひとつは季節感が微妙に日本とずれていること。これはオフィスビルや通りに、なんとクリスマス・ツリーが飾られているからです。
中国の正月-春節-は、旧暦ですから約一ヶ月後です。それまではクリスマスの飾りを片付けないのだそうです。たかがクリスマス・ツリーですが、これが妙にタイム・スリップした感覚を憶えさせます。

タイム・スリップの方向が過去向きなので、これは錯覚ですが時代そのものがちょっと昔に戻ったように感じさせるのです。しかしそれはクリスマス・ツリーの所為ではなく、そもそもの街並みの所為なのかも知れません。街にはアウディなどの高級外車が忙しく走り、ホテルの中は超近代的です。そう云う光景と、ちょっと昔に戻った感覚が混ざり合い、不思議なフュージョンを作っています。今年初めての中国ですが、今年も頻繁に来ることになりそうです。