サバと云っても鮨の話ではありません。私自身の話です。私は小さい頃から落ち着きがなく、「お尻に風船が付いているのではないか」とよく云われました。大人になってもその傾向は変わりません。但し流石に「落ち着きがない」のではなく、じっとしているのが堪えられないのです。
生まれついた性分として、動いていないと我慢できないと云う面がありますが、同時に金融界と云う動きの速い業界にいるので、自分も常に動いていないと、何が起きているか分からなくなってしまうので、必要に迫られて動き続けていると云う面もあります。自らが動いて初めて、その方向が正しい方向なのか、間違った方向なのかが実感できます。そうして素速く軌道修正したい。そう云う危機感からそうなるのでしょう。
動き続けているものと云うと、我が国の食卓を支えてきたサバ科の魚がそうです。鮪、鰹、そして鯖。私も大好きな食材です。彼らは回遊魚として、常に泳ぎ、動き、移動し続けています。「私はサバ科の魚のようだ」と思い、漱石の小説をもじって、こう云ってみました。
「吾輩はサバ科である」
むぅ、なんかカッコイイ。ちょっと気に入っています。しかし呉々も息つく点を間違えないで下さいネ。
「我が輩はサ、バカである」
・・・お後がよろしいようで。