ミシュランのレストランガイド東京版が明後日発売されます。東京のレストランに初めてミシュランの星が付く。一体どんな結果に?と興味津々であったところに、いきなり三ツ星8軒、二ツ星25軒、一ツ星117軒が発表され、星の数、計191個と云うことで、パリを抜いて世界一星の多い街となりました。
東京の実力さもありなん、と云う気がしますが、まぁ受け手によって様々な反応があるでしょう。或いはパリジャン、或いは「うちの方が旨いわい!」と血気盛んな寿司屋のおじさん、或いはそもそもカバーされなかったであろうマイナーな料理ジャンルのお店、或いは「なにか?」とすましている京都のお店、或いは「いや自分はこう思う」と考えるグルメの人、或いはもっといいガイドを作ろうと企むグルメ雑誌の編集者、その他モロモロ、あちらこちらで思いが錯綜していることでしょう。

しかしいずれにしろ、今日の時点で世界一の星の数になったことで、名実共に料理に於いては世界的に東京は一目置かれることになるでしょうし、星の付いたお店も付かなかったお店も競争意識を持って研鑽を積むシェフが増えるでしょうから、東京に住む我々にとってはいいことです。

しかし私は思うのですが、「食」の本当の美味しさは、お店の中よりも、普段の食卓にある気がします。少なくとも美味しい食の基本は、そう云った普通の場所にあるのではないでしょうか。私の朝食は、お茶と、白米と、焼き海苔。ただそれだけですが、とてもとても美味しいものです。お味噌汁なんかが加われば、もう完璧です。他にも色々と普通の朝食はあるでしょうが、国全体の平均的朝食の水準は、恐らく日本とフランスに優るところは決してないのではないでしょうか?正しい味覚の一般「食べる人」がいないところに、食の名店は生まれない筈です。需要とは斯くも大事なものです。金融・投資の世界も同じでしょうね・・・、と難しい話で締めくくろうかと思ったのですが、そんなことよりも、今日は星なしの隠れ名店でなにかしら食べたいと思います!