東北地方は大雪だそうです。午前11時現在、青森県の酸ヶ湯では80センチの積雪とのこと、これは本格的です。酸ヶ湯には昔一度行ったことがあります。極端に時代をスリップした旧式の風呂に入った記憶がありますが、如何にも豪雪が似合いそうな土地の雰囲気です。東京もかなり寒くなってきており、今年はどうやら「寒冬(かんとう)」になる気がします。寒冬とは、気象庁の用語で、平年(基本的に過去30年平均)よりも寒い12月〜2月のことです。因みに去年は暖冬、一昨年は寒冬でした。

しかし思うのですが、暖冬となると多くのメディアが「地球温暖化の所為で」と云うのに、寒い時には地球温暖化との関係を一切触れないのは如何なものでしょうか?私は反射的に活字や放送情報を疑って掛かる癖がありますが、このような非対称的な報道のあり方は、本当に宜しくないと思います。

私は地球温暖化を憂えていないのではありません。全く正反対です。私は地球温暖化、温室ガスの排出、代替エネルギーなどに、一方ならぬ興味と問題意識を持っています。しかしだからと云って、ほぼ毎年互い違いに来る寒冬と暖冬のうち、暖冬だけを取って地球温暖化と関連づけるのは如何なものかと思うのです。各年の寒冬・暖冬など、地球の温度のチャートの中では、小さな小さな局部的な波に過ぎない筈です。或る年の日本の冬の温度と地球温暖化を一緒に語るのは、或る日のある会社の株価とマーケット全体の方向性を一緒に語るのと同じではないでしょうか。ちょっと屁理屈でしょうかね。しかし情報には呉々も気を付けましょう。