都知事選が近付いています。4月8日、灌仏、お釈迦様の誕生日で、仏像に甘茶をかける日ですが、選挙の方はどうもパッとしなくて、この日柄にはそぐわない気がします。私はノンポリですが、元が債券トレーダーの所為か、どうしても物事を穿った見方で捉えてしまう癖があります。

例えば、地方税をネット・オークションを使った物納でも出来るようにすると聞くと、「新しい考え方で素晴らしい!」と思う前に、ネット・オークションを運用するには多くの人手が要るので、これは都職員の雇用創出案であり、都職員とその関係者の票を取ろうとする奇策ではないかと考えてみてしまったり、或いは東京でオリンピックを開催と聞くと、これもまた真意は、道路などの都インフラの整備を、都のお金ではなくて国のお金で整備する奇策ではないかと思ってしまったり、或いは他の候補者の様々な公約も、その裏にある真意を探してみたくなってしまいます。

株式トレーダーは天を見て、債券トレーダーは下を見て取引するとも云いますが、かと云って全てに関して裏読みする訳ではなく、何かのきっかけでスイッチが入った時のみ、このような回路が動き始めます。しかし私も都民ですから、これから各候補者の主張などを、注意深くも素直な気持ちで、見ていきたいと思います。