或る雑誌の企画で、佐藤可士和さんと対談しました。可士和さんは日本を代表するアートディレクター、クリエイティブディレクターです。20代、30代の生き方を語り合う対談だったのですが、その考え方には共鳴する部分が多く、とてもいい経験をさせて頂きました。可士和さんはその創り出すものが素敵なだけでなく、御本人自身が素晴らしい人で、対談という形式の取材が滅多にないことの所為か最初緊張もしましたが、とても爽やかで素敵な一時でした。
対談の最後の方で可士和さんが強く云いました。「美意識が重要だと思います」。アートディレクターの可士和さんの言葉ですからデザインの話かと一瞬思ったのですが、意味することは、各々の生き方について単なる成果だけでなくきちんとした美意識を持つべきだ、と云うことでした。僭越ながら、全く同感です。武士は喰わねど高楊枝。「矜恃」は大切にしていきたいと思います。
- 松本 大
- マネックスグループ株式会社 取締役会議長 兼 代表執行役会長、マネックス証券 ファウンダー
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ソロモン・ブラザーズ・アジア証券会社を経て、ゴールドマン・サックス証券会社に勤務。1994年、30歳で当時同社最年少ゼネラル・パートナー(共同経営者)に就任。1999年、ソニー株式会社との共同出資で株式会社マネックス(現マネックス証券株式会社)を設立。2004年にはマネックス・ビーンズ・ホールディングス株式会社(現マネックスグループ株式会社)を設立し、以来2023年6月までCEOを務め、現在代表執行役会長。株式会社東京証券取引所の社外取締役を2008年から2013年まで務めたほか、数社の上場企業の社外取締役を歴任。現在、米マスターカードの社外取締役、Human Rights Watchの国際理事会副会長、国際文化会館の評議員も務める。