遂に、と云うか予想通り、日銀はゼロ金利政策を解除しました。金融政策の目安である無担保コール翌日物金利の誘導目標を0%から0.25%に、銀行が日銀から資金を借り入れるときに適用される公定歩合を0.1%から0.4%に、それぞれ引き上げました。これを受けてメガバンクは普通預金の金利を0.001%(!)から0.1%に引き上げると発表しました。なんと100倍です。ま、しかしたかが0.1%です。為替の反応は薄く、株式市場は売られましたが、これは金利上昇の所為ではないでしょうから、基本的にニュースは全て所謂”織り込み済み”で、そう云った意味ではイベントレスな日でした。
しかし着実に、マーケットを取り巻く環境は変わってきています。金利は今後数年間、上がることはあっても下がることはないでしょう。アメリカの景気も、未だ暫くはまぁまぁの調子を保つでしょうが、ちょっと前までのような輝きは失われ、いずれ金利は下がり始めるでしょう。所謂BRICSと呼ばれるような新興国の経済は、様々な短期的な波を経験するでしょうが、基本的に拡大していく基調は変わらないでしょう。
このような中で、今月初頭にかけて販売された個人向け国債は、大変好調な売れ行きでした。利子が10年金利に連動する変動金利債ですから、金利上昇局面で有利な商品です。個人投資家は、マクロ的に見るとほぼ常に正しい、賢い投資判断をしているものです。私たちの使命は、個人の皆様が投資判断を下せるような金融商品の多様な選択肢を用意することであると思います。これから金利も含めて市場環境が変化する中で、遅れないようにしっかりと対応を進めていきたいと思います。
追伸:昨日より、JPモルガン・アセット・マネジメントが運用する『JPM・BRICS5・ファンド(愛称:ブリックス・ファイブ)』の取扱いを始めました。所謂”ブリックス(ブラジル、ロシア、インド、中国)”4ヶ国に、南アフリカを追加することで、さらなる新興国の成長に期待するファンドです。通常の販売手数料は1000万円未満で3.15%ですが、今月末までならセレクトファンドの実質手数料0円キャンペーンに該当します。”選択肢”のひとつに加えて頂けると幸いです。