「オルタナティブ・インベストメント」って御存知ですか?邦訳では「代替投資」と言います。株や債券を買うという伝統的な投資手法を超えて、新たな運用手法を使ったり、或いは新たな対象に投資して、従前よりも高いリターンを追求したり、或いは投資ポートフォリオ全体のリスクとリターンの関係を向上させることです。日本ではまだまだ耳に新しいコンセプトですが、金融先進国アメリカでは80年代に一部機関投資家や富裕層からオルタナティブ投資が始まりました。
所謂「ヘッジファンド」は、典型的なオルタナティブ投資手法の一つであり、このヘッジファンドの隆盛により、オルタナティブ投資は90年代に爆発的に成長しました。新たな対象に投資するオルタナティブ投資としては、成長性のあるベンチャー企業に出資するベンチャーキャピタルや、企業を育てていくインキュベーション、再生案件に乗り出す再生ファンドやハゲタカ・ファンド、更にはM&Aを仕掛けるファンドからコーポレート・ガバナンスを要求することによりリターンを追求するファンドなど、無数のヴァリエーションがあります。不動産ファンドも含まれますし、地震や台風が来ると(或いは来ないと)リターンが上がるような債券(カタストロフィー・ノートと言います)に投資するという変わり種まであります。
オルタナティブ投資は、それだけでも高リターンを追求している(そして実際に高リターンを実現している例が多くあります)訳ですが、全体の投資ポートフォリオの中に、このように全くリスク・プロファイルの異なる投資を含ませることにより、ポートフォリオ全体のリスク・リターン・プロファイルを良好にする効果も重要視されています。これは、所謂モダン・ポートフォリオ理論の延長線上にあることです。これらのオルタナティブ投資は、今迄は限られた大口投資家のみにアクセスが許されていました。しかし当然一般個人投資家にとっても興味の尽きない投資商品だと思います。
私たちはこの度、MBHの幅広いお客様にこのオルタナティブ投資商品を提供していくべく、マネックス・オルタナティブ・インベストメンツという会社を共同出資によって設立することを決定しました。共同出資するパートナーは、「あすかアセットマネジメント」で、その経営陣は9月4日のMBHお客様感謝デーにも参加してくれた盟友であり、あすか以前にもソロモン、チューダーという世界レベルのインベストメントバンクやヘッジファンドでトレーディングやオルタナティブ投資で高い実績を残してきたメンバーです。
正式な内容はプレス・リリースを見て頂きたいのですが(本日発表のMBHの中間業績発表も是非御覧下さい)、これからも本当に良い金融商品・サービスを個人のお客様の為に設計・提供していくべく邁進して参りますので、今後ともMBHに是非御期待下さい。