ダボス会議でいくつかの興味深いセッションがありましたが、有名経営者の発言はいつも注目を浴びますし、実際聞いていても勉強になるものです。
ピーター・ブラベック・リトマスというネスレのCEOがいますが、歯に衣着せぬ発言で有名です。昨年はアメリカ流のコーポレート・ガバナンスの方式に関して、真正面から批判していたのが印象的でしたが、今年は「CEOは10年後を考えて何をすべきか」というテーマのセッションでいいことを言っていました。ぶっきらぼうに曰く、
「10年後にビジネスがどうなってるかとか、そういうことは分からない。あまりにも先の話だ。ただ一つ分かっていることは人口の推移だけである。それをしっかりと認識・理解することが重要だ。」
まぁ当然のことではあるのですが、中々重みがあります。長いプランほど、極々基本的な要素の方向性について見誤ってはいけないということでしょう。日本の証券業も、人口の推移をきちんと見極めてプランニングすることが何より重要だと思います。