高橋尚子選手は失速する、浦和レッズは2人少ない相手に負ける、マーケットは崩れる、と良くないことばかりですが、そんな話をしてもしょうがないので、週末に感心した或ることについて書きます。
昨日、マネックスの社員が選手として東京国際女子マラソンに参加しました。彼女は無事3時間11分24秒(113位)という成績で完走したのですが、その勇姿を撮ろうと、押し入れの奥から昔使っていたカメラを引きずり出しました。主に中学から高校にかけて使っていたニコンの一眼レフと望遠レンズ、それにモータードライブです。恐らくこの20年以上使っていなかった代物です。先ず驚いたのはレンズがキレイなこと。紙袋に入れて保管していただけなのですが、カビも生えず、何の曇りもありません。筒も一切錆もなく、スムースに回ります。次にモータードライブ。単三乾電池を8個も入れる旧式ですが、新しく電池を入れてカメラにくっつけてシャッターを切ると、「カシャーッ、カシャーッ、カシャーッ」と、何の問題もなく巻き上げます。これはいけると思い、そのセットを担いで出掛けたのですが、家の近くで露出を測ってみました。「あそこならASA400で、250分の1秒で絞り11程度だろう」、「あっちの壁はそれより1段半ぐらい暗いかな」、そういった所を見事にぶれずに測っていきます。恐らく20年前から替えていない銀電池で・・・。日本の技術、恐るべし。本当に驚嘆しました。しかしあまりにも製品の耐久性が良過ぎると買い換え需要が起きにくいという問題はあるかも知れません。実際の撮影はどうだったかというと、腕の方はサッパリで、真っ直ぐにこちらに走ってくる被写体を手動フォーカスで連射するのは至難の業でした。人間側が衰えたりするので、新技術を使った製品への買い換え需要は心配する必要もないのですね。
- 松本 大
- マネックスグループ株式会社 取締役会議長 兼 代表執行役会長、マネックス証券 ファウンダー
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ソロモン・ブラザーズ・アジア証券会社を経て、ゴールドマン・サックス証券会社に勤務。1994年、30歳で当時同社最年少ゼネラル・パートナー(共同経営者)に就任。1999年、ソニー株式会社との共同出資で株式会社マネックス(現マネックス証券株式会社)を設立。2004年にはマネックス・ビーンズ・ホールディングス株式会社(現マネックスグループ株式会社)を設立し、以来2023年6月までCEOを務め、現在代表執行役会長。株式会社東京証券取引所の社外取締役を2008年から2013年まで務めたほか、数社の上場企業の社外取締役を歴任。現在、米マスターカードの社外取締役、Human Rights Watchの国際理事会副会長、国際文化会館の評議員も務める。