今日は味わいのある夕空でした。素敵な夕空を見ると必ず頭に浮かぶ演奏があります。アート・ペッパーの最後の録音、ピアニストのジョージ・ケイブルズとのデュオで奏でる「GOIN’ HOME」、『家路』です。「遠き山に日は落ちて」という詞は誰でも知っているでしょうが、元々は詞も家路という曲名もなかった、ドヴォルザークの交響曲の一部です。
しかしあまりにも家路という題名とこの詞と、楽曲の印象が合っています。この題名が付けられたのはアメリカだそうですが、曲に対する印象は万国共通なのでしょうか。二人の演奏は、これはペッパーが他界する直前のものですが、限りなく透明で、それでいて豊かな、優しい想いに満ち溢れた絶品です。すで聴くも良し、スコッチかバーボン片手に聴くも良し、ジンでもいけます。あまり焼酎や日本酒といった感じではないので、やはりエッセンスは欧米のものなのでしょうか。聴いたことがない人は是非一度聴いてみては如何でしょうか。
- 松本 大
- マネックスグループ株式会社 取締役会議長 、マネックス証券 ファウンダー
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ソロモン・ブラザーズ・アジア証券会社を経て、ゴールドマン・サックス証券会社に勤務。1994年、30歳で当時同社最年少ゼネラル・パートナー(共同経営者)に就任。1999年、ソニー株式会社との共同出資で株式会社マネックス(現マネックス証券株式会社)を設立。2004年にはマネックス・ビーンズ・ホールディングス株式会社(現マネックスグループ株式会社)を設立し、以来2023年6月までCEOを務め、その後代表執行役会長。2025年4月より会長(現任)。東京証券取引所の社外取締役を5年間務め、政府のガバナンス改革会議等に参加し、日本の資本市場の改善・改革に積極的に取り組んで来た。ヒューマン・ライツ・ウォッチの副会長を務め、現在は米国マスターカード・インコーポレイテッドの社外取締役。東京大学法学部卒業。