今日は味わいのある夕空でした。素敵な夕空を見ると必ず頭に浮かぶ演奏があります。アート・ペッパーの最後の録音、ピアニストのジョージ・ケイブルズとのデュオで奏でる「GOIN’ HOME」、『家路』です。「遠き山に日は落ちて」という詞は誰でも知っているでしょうが、元々は詞も家路という曲名もなかった、ドヴォルザークの交響曲の一部です。
しかしあまりにも家路という題名とこの詞と、楽曲の印象が合っています。この題名が付けられたのはアメリカだそうですが、曲に対する印象は万国共通なのでしょうか。二人の演奏は、これはペッパーが他界する直前のものですが、限りなく透明で、それでいて豊かな、優しい想いに満ち溢れた絶品です。すで聴くも良し、スコッチかバーボン片手に聴くも良し、ジンでもいけます。あまり焼酎や日本酒といった感じではないので、やはりエッセンスは欧米のものなのでしょうか。聴いたことがない人は是非一度聴いてみては如何でしょうか。