当社には月に一回、産業医が来ます。50人以上社員がいる事業所には義務づけられており(労働安全衛生法)、当社はまだ50人弱なのですが毎月来ます。社員の相談を受けたり、社員全員に対してSARSの話であるとか、色々と御講話なるものを話してくれたりします。実は彼は私の中学時代からの親友で、今は埼玉県の入間で開業しています。月に一回、大手を振って(仕事ですから)都心に出てきて、仕事が終わったあとに私と一緒に食事に出掛けます。
とにかく食べるのが好きで、大概一食では済まず、食べ物屋を梯子することになります。昨晩は寿司屋のあとに焼鳥屋に行きました。一度ステーキ屋でステーキを食べたあとに、デザート代わりにもう一枚ステーキを食べたこともあります。気の置けない仲とはまさにこんな仲を言うのでしょうか、お互いの仕事の悩みなどを話すこともありますが、特に話さず、ボソッボソッと野球や政治のことなど、答えを期待するでもなくつぶやきながら、静かに食べて飲んでいるだけの時もあります。そして最後は、産業医代よりも高いタクシー代を自分で払って、夜中に帰っていくことになります。古くからの友人は、本当にいいものですね。
- 松本 大
- マネックスグループ株式会社 取締役会議長 兼 代表執行役会長、マネックス証券 ファウンダー
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ソロモン・ブラザーズ・アジア証券会社を経て、ゴールドマン・サックス証券会社に勤務。1994年、30歳で当時同社最年少ゼネラル・パートナー(共同経営者)に就任。1999年、ソニー株式会社との共同出資で株式会社マネックス(現マネックス証券株式会社)を設立。2004年にはマネックス・ビーンズ・ホールディングス株式会社(現マネックスグループ株式会社)を設立し、以来2023年6月までCEOを務め、現在代表執行役会長。株式会社東京証券取引所の社外取締役を2008年から2013年まで務めたほか、数社の上場企業の社外取締役を歴任。現在、米マスターカードの社外取締役、Human Rights Watchの国際理事会副会長、国際文化会館の評議員も務める。