バレンティーノ・ロッシなどと言っても知らない人が殆どでしょうが、オートバイ・レース界の天才児です。数年前に、恐らく未だ高校生ぐらいだったと思いますが、幼い顔をして登場し、確か125CCグランプリで滅法速くて勝ち続けていました。まさに童顔で、おどけてばかりいる小柄なイタリア人ですが、レースに於ける技術や勝負へのこだわりはただ者ではありません。今は最高峰のモトGPクラスを乗っていますが、昨晩のル・マンに於けるフランス・グランプリも圧巻でした。レースは28周。ずっと先頭を走っていましたが、雨が降り出すとあっさりと後続に抜かせて自分は3位に付きました。雨のため転倒車が増える中で、1位の宇川選手と2位の選手の差が開き始めると2位を抜き、18周目か19周目だったでしょうか、宇川を抜いて再び一位に躍り出ました。その2周後(だったと思います)、雨が突然本降りになり、レースは突如中断されました。ピットに戻って来ると、そこには表彰台。周回の3分の2を超えていたのでレースは正式に成立し、ロッシが優勝したのです。宇川がどんなに悔しがっても後の祭りです。解説者は宇川を気遣ってか、レース中は周回数はとても数える余裕がないのでピットに戻って来て初めて選手はレースが成立したことを知ったでしょう、と言っていましたが、そんなことないでしょう。こういう厳しさは、日本の選手はもっと学ばなければいけないですね。
- 松本 大
- マネックスグループ株式会社 取締役会議長 兼 代表執行役会長、マネックス証券 ファウンダー
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ソロモン・ブラザーズ・アジア証券会社を経て、ゴールドマン・サックス証券会社に勤務。1994年、30歳で当時同社最年少ゼネラル・パートナー(共同経営者)に就任。1999年、ソニー株式会社との共同出資で株式会社マネックス(現マネックス証券株式会社)を設立。2004年にはマネックス・ビーンズ・ホールディングス株式会社(現マネックスグループ株式会社)を設立し、以来2023年6月までCEOを務め、現在代表執行役会長。株式会社東京証券取引所の社外取締役を2008年から2013年まで務めたほか、数社の上場企業の社外取締役を歴任。現在、米マスターカードの社外取締役、Human Rights Watchの国際理事会副会長、国際文化会館の評議員も務める。