寿司のことは何度もつぶやいていますが、先週そば屋と寿司屋のことを書いたらまた気になりました。随分前に寿司の食べ方について、ネタを下にして頬張るのが旨いと志賀直哉の「小僧の神様」に書いてあったように記憶していることを書きました。小説に出てきたのは鯖の寿司で、ネタを下にして舌に当てた方がネタの微妙な味が分かる、しかも醤油の付いたシャリを毎回舌に当てても旨くないというようなものです。気になって本屋で文庫本を買い、ほぼ25年ぶりに「小僧の神様」を読み返してみました。すると何とネタは鮪で、しかもネタを下にする理由はネタが腐りかけていてもすぐ分かるからというものでした。何とまぁ適当な、そして都合のいい記憶力でしょう。私は鮪は殆ど食べず、ヒカリモノが大好きなのです。でも理由は違っても、やはり逆さにして食うのが一番だと思います。