理化学研究所の国際共同チームが人間とチンパンジーの遺伝情報を記録している化学物質約2000万個を比較するという大規模な実験の結果、両者の遺伝情報の違いは僅かに1.23%しかないことを明らかにしたらしい。しかも知能の差などを生んでいるのは、その違いの更に数%の部分でしかないらしい。片や未だにバナナを食べている裸の動物と、片や太陽系の果てまで宇宙船を飛ばしてしまう生命体。いやはや、驚きです。(片や悩みも(ほとんど)なくエイズにもならないので、どっちがより優れているかという議論ではありません。念の為。)私の目の前に座っている某氏と私の遺伝子情報の違いの方がもっと大きそうですが、やはり構造的な違いと蓄積というのは何物をも超える大きなものなのでしょう。ふと思うにこれは政治・経済・ビジネスにおいても同様かも知れませんね。
- 松本 大
- マネックスグループ株式会社 取締役会議長 、マネックス証券 ファウンダー
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ソロモン・ブラザーズ・アジア証券会社を経て、ゴールドマン・サックス証券会社に勤務。1994年、30歳で当時同社最年少ゼネラル・パートナー(共同経営者)に就任。1999年、ソニー株式会社との共同出資で株式会社マネックス(現マネックス証券株式会社)を設立。2004年にはマネックス・ビーンズ・ホールディングス株式会社(現マネックスグループ株式会社)を設立し、以来2023年6月までCEOを務め、その後代表執行役会長。2025年4月より会長(現任)。東京証券取引所の社外取締役を5年間務め、政府のガバナンス改革会議等に参加し、日本の資本市場の改善・改革に積極的に取り組んで来た。ヒューマン・ライツ・ウォッチの副会長を務め、現在は米国マスターカード・インコーポレイテッドの社外取締役。東京大学法学部卒業。