明日はもう納会です。しかし全然そういった雰囲気がありません。私だけそう思っているようではなく、多くの人が同じ様な感覚を持っているようです。景気が悪いからだと漠然と思っていたのですが、本当の理由は違う所にあるような気がしてきました。夜が明けると人は自然と目を覚まします。しかし雲の厚い雨の日とか、朝になってもあまり明るくならない日は寝坊をし易くなります。指を入れてお湯の温度を当てることは困難ですが、シャワーのお湯の温度が熱くなったり冷たくなったりすることは極めて正確に指摘できます。「人間は慣れる動物である」というのは確かニーチェの言葉だったと思いますが、人は絶対的な水準には鈍感であり、一方変化には極めて敏感なのではないでしょうか。景気が悪いから新年が来ることを感じないのではなく、変化の兆しが見えず、変化が起きることが期待しにくいので、年が変わることを感じないのではないでしょうか。小泉首相への高支持率にも拘わらず、実は人々の意識の中の諦め感はかなり強いのではないかとふと思いました。