金曜日・土曜日と仕事で金沢に行きました。小京都とも呼ばれるこの街に行くのは久し振りですが、その大きさと、そこはかとない余裕というか豊かさにビックリしました。東京以外の街は何処もちょっと行くとすぐに寂れてしまったりしますが、金沢はかなりの大きさにわたって市街地が広がっています。表通りも裏通りも基本的に小奇麗で賑やかであり、人通りも夜遅くまで絶えません。この手の雰囲気というのは街によって随分違うものです。恐らく金沢は街全体で蓄えが豊富なのでしょう。何故だろうと考えました。やはり天下の百万石だからでしょうか。外様大名でありながら全国最大の表高を維持し続け、江戸城においても徳川御三家と同格の大廊下詰めを許されていたそうです。明治維新の時にも何事もなかったように明治を迎え、無駄な消費を殆どしなかったように見えます。外交にとても長けていたのでしょうか。そうすると表高は百万石ですが実力はもっとあり、従って(表高はいわば税金の額ですから)長い年月の間にしっかりと財が蓄えられたのでしょうか。
- 松本 大
- マネックスグループ株式会社 取締役会議長 兼 代表執行役会長、マネックス証券 ファウンダー
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ソロモン・ブラザーズ・アジア証券会社を経て、ゴールドマン・サックス証券会社に勤務。1994年、30歳で当時同社最年少ゼネラル・パートナー(共同経営者)に就任。1999年、ソニー株式会社との共同出資で株式会社マネックス(現マネックス証券株式会社)を設立。2004年にはマネックス・ビーンズ・ホールディングス株式会社(現マネックスグループ株式会社)を設立し、以来2023年6月までCEOを務め、現在代表執行役会長。株式会社東京証券取引所の社外取締役を2008年から2013年まで務めたほか、数社の上場企業の社外取締役を歴任。現在、米マスターカードの社外取締役、Human Rights Watchの国際理事会副会長、国際文化会館の評議員も務める。