今週末からダボスで有名な世界経済フォーラムのアジア大会が香港で開かれ、私もパネリストとして参加します。この世界経済フォーラムが先週発表したレポートによるとなんと日本の国際成長競争力は昨年の20位から更に21位に落ちたとのことです。1位は情報技術力の進歩や開放度の高さからフィンランドが選ばれました。代表的な企業にはノキアなどがあります。2位以下は順に、アメリカ、カナダ、シンガポール、オーストラリア、ノルウェー、台湾、オランダ、スウェーデン、ニュージーランド、アイルランド、イギリス、香港、デンマーク、スイス、アイスランド、ドイツ、オーストリア、ベルギー、フランス。随分落ちたなぁという感想があります。必ずしも先進国や大国の競争力が相対的に落ちてきている訳ではなく、2位のアメリカを始め皆日本よりも上位にあります。日本はいつまでも大国とは限りません。技術を磨き、金融を復活させ、国際社会に対してもっとオープンに臨まなければいけません。我が国は今、『努力』をしなければどんどん国際社会の中で沈下して行く状態にあることをもっと自覚しなければいけないと思います。
- 松本 大
- マネックスグループ株式会社 取締役会議長 兼 代表執行役会長、マネックス証券 ファウンダー
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ソロモン・ブラザーズ・アジア証券会社を経て、ゴールドマン・サックス証券会社に勤務。1994年、30歳で当時同社最年少ゼネラル・パートナー(共同経営者)に就任。1999年、ソニー株式会社との共同出資で株式会社マネックス(現マネックス証券株式会社)を設立。2004年にはマネックス・ビーンズ・ホールディングス株式会社(現マネックスグループ株式会社)を設立し、以来2023年6月までCEOを務め、現在代表執行役会長。株式会社東京証券取引所の社外取締役を2008年から2013年まで務めたほか、数社の上場企業の社外取締役を歴任。現在、米マスターカードの社外取締役、Human Rights Watchの国際理事会副会長、国際文化会館の評議員も務める。