暗号資産市場は10月12日(月)のアジア時間は堅調に推移したものの、欧州市場のオープンと同時に高値をつけ、反落に転じました。その後、下げ幅が拡大。目立った材料が見当たらない中での下落だっただけに、この値動きには違和感があります。
特に、アルトコインは軒並み直近の安値を更新しており、24時間の騰落率を見ると、5~7%程度下落している銘柄が多く見られます。週末(10月10日~11日)には急落前の価格水準を取り戻しつつあったものの、その流れが急に反転した格好です。今回の下落の背景には、暗号資産の現物市場の需給の弱さがあるのではないかとみています。
BTC(ビットコイン)、短期トレンドは調整入りを示唆か?
BTC/JPY日足チャート:トレンドライン割れに警戒、買いポジションの縮小も視野に
BTC/JPYの日足チャートを確認します(図表1)。
価格はトレンドラインを明確に割り込んできました。ただし、執筆時点(10月13日午前)では日足がまだ確定していません。ここからどの程度下ヒゲを残して取引を終えられるかが、注目のポイントとなりそうです。
高値圏でのレンジ相場は約3週間続いています。このレンジを明確に抜けた場合、一定の方向性を持ったトレンドが発生する可能性があります。
トレンドラインを割り込んだ形状には警戒が必要です。買いポジションについては、反発した場面をいったん利益確定やポジション縮小の機会と捉え、その後の値動きを確認してから再エントリーを検討する方針がよいかもしれません。
BTC/JPY4時間足チャート:テクニカル面では重要局面
続いて、BTC/JPYの4時間足チャートを確認します(図表2)。1270万円台にサポートラインを引くことができ、この水準を割り込むと下落幅が拡大する可能性があります。また、200期間単純移動平均線(SMA200、橙色)も割り込みつつあり、4時間足の終値で下抜けが確定すれば、下落継続を示唆するサインになりやすいでしょう。
一方、現在の水準はテクニカル上のサポートでもあるため、短期的な反発を狙う買いの候補とも考えられます。
高値圏で三角保ち合いを形成する可能性も残されています。損切り幅を狭く設定できるのであれば、リスクリワードの観点から、短期の逆張り買いを検討する余地はありそうです。
現状では、サポートを明確に割り込めば売りを検討する一方、サポート付近では超短期の反発を狙う買いも選択肢になると考えています。ただし、買いは一度の試行にとどめ、反発しなければ速やかに撤退する方針です。
ETH(イーサリアム)もサポート割れ寸前、続落か反発か?
ETH/JPYの4時間足チャートを確認します(図表3)。
直近のサポートは、先週(10月5日週)の安値である38万円付近です。BTC/JPYの4時間足と同様に、この水準を明確に割り込めば売りを検討します。一方、サポート付近で短期的な反発を狙う買いにも、検討の余地があると考えています。MACDはゼロラインに近づいており、反発上昇に向かうのか、それとも下落が加速するのか、分岐点にあるとみています。
損切り幅を限定できれば、リスクリワードを確保しやすい局面でもあります。損失を1とした場合に利益を3程度見込めるかを目安に、エントリーを検討したいところです。
ただし、ETHはBTCと比べ、SMA200(橙色)を明確に割り込んでおり、値動きの弱さが目立ちます。この強弱の違いを踏まえると、ETHは戻り売り、BTCは押し目買いを軸に、一時的に買いと売りを組み合わせて様子を見るのも一案ではないでしょうか。
今週(10月12日週)は14日(水)に米消費者物価指数(CPI)が発表されます。市場予想を上回ればリスクオフ、下回ればインフレ懸念の後退を通じてリスクオンに傾く可能性があると考えています。その経済指標を受けて値動きが大きくなる可能性もあるため、基本は様子見とし、取引する場合もポジション管理に気をつけたいところです。
今週(10月12日週)の暗号資産(BTC・ETH)動向のポイント
・暗号資産市場は欧州市場のオープン後に反落。現物市場の需給の弱さが背景か。
・BTCの日足はトレンドラインを割り込んでおり、日足確定時の下ヒゲと、その後の反発力に注目。
・BTCは1270万円台、ETHは38万円付近が重要なサポート。明確に割り込めば、下落拡大を警戒。
・サポート付近では短期反発を狙う余地もあるが、損切り幅を限定し、ETHの相対的な弱さにも注意が必要。
・10月14日(水)の米CPIを控え、基本は様子見。取引する場合はポジション量と損切り水準の管理の徹底を。
