【米国株式市場】ニューヨーク市場
NYダウ: 52,421.20 ▼152.09 (9/14)
NASDAQ: 26,186.41 ▼146.62 (9/14)
1.概況
米国市場は主要3指数が揃って下落しました。約3年ぶりに長期金利が一時、節目の5%を突破しました。原油高騰を背景とするインフレ懸念に加え、政府や企業の借り入れ需要拡大が金利を押し上げています。
ダウ平均は177ドル高の52,750ドルでこの日の取引を開始し、寄付きがこの日の高値となりました。その後、下落に転じ、日本時間23時55分に294ドル安の52,278ドルでこの日の安値をつけました。以降は一時、上昇に転じましたが、伸び悩む場面が多く最終的に152ドル安の52,421ドルでこの日の取引を終え反落しました。
ハイテク株比率の高いナスダック総合株価指数は146ポイント安の26,186ポイント、S&P500株価指数は37ポイント安の7,619ポイントでいずれも反落しました。
2.経済指標等
主要な経済指標の発表はありませんでした。
3.業種別動向
S&P500の業種別株価指数では、全11業種のうち3業種が上昇、8業種が下落となりました。コミュニケーション・サービスが2.8%高、ヘルスケアが1.4%高、生活必需品が1.3%高となりました。一方で、情報技術が1.7%安、資本財・サービスが1.4%安、公益事業が1.3%安となりました。
4.個別銘柄動向
ダウ平均構成銘柄は30銘柄中20銘柄が上昇しました。セールスフォース[CRM]が4.7%高、アルファベット[GOOGL]が3.2%高、アイビーエム[IBM]が2.4%高となりました。一方で10銘柄が下落し、キャタピラー[CAT]が4.2%安、ゴールドマン・サックス[GS]が4.0%安となりました。また、新興AI企業のアンソロピックのアモデイ最高経営責任者(CEO)が最先端AIの開発を減速すべきとの意見を表明し、オープンAIのサム・アルトマンCEOやスペースX[SPCX]のイーロン・マスクCEOもこの意見を支持しました。この影響で、人工知能(AI)の開発減速懸念からAI向け半導体大手のエヌビディア[NVDA]は3.4%安となりました。
ダウ平均構成銘柄以外では、バンク・オブ・アメリカ[BAC]は投資家向け会合で2026年7-9月期の投資銀行業務の手数料収入が前年同期比で減少していることを明らかにし、5.1%安となりました。
5.為替・金利等
長期金利は前日比0.03%高い4.99%で取引を終えています。15日朝のドル円相場は154円台前半で推移しています。
VIEW POINT: 今日の視点
長期金利が一時、5%を突破したことを背景に株式相場の割高感が意識され、米国市場は主要3指数が揃って下落しました。AI開発を巡り、アンソロピックやOpenAIなど主要企業が業界全体で開発を減速するよう求めたことでフィラデルフィア半導体株指数は5.9%安となり半導体関連銘柄全体の売りにつながりました。しかし、トランプ米大統領はAI開発に関する規制強化に反対しており、主要AI企業と政権との意見対立が鮮明になっています。
夜間の日経平均先物は130円安の63,220円で取引を終えており、米国市場の下落の流れを引き継ぎ、日本市場は売りが優勢でのスタートが見込まれますが、その後は日米の中央銀行のイベントを控え、大きな動きは起きにくい展開となりそうです。
(マネックス証券 フィナンシャル・インテリジェンス部 荒谷 義孝)
