週末に佐々木かをりさんの主宰する国際女性ビジネス会議で講演を致しました。上級者のための投資口座という題目で藤沢久美さんと一緒に行なったのですが、「何をもって上級者と言うか?」という議論をした後に、「投資とは何か?」という話になりました。財テク的な話に話題が向いていたのですが、ある高齢の紳士が「話を聞いていると本当にこの国にはキャピタリズムがないと痛感した。投資はテクニックではなく、経済に直接参加して行くことである。競馬とか、宝くじと比較されるようなものではない。正直言って今日は本当に残念な思いである。」と仰しゃられました。
「上級者のための・・」ということで、わざと根本論よりも若干テクニカルな方に話を振っていたせいもありますが、さは言いながらこの方の言には目が覚める思いがしました。老紳士の仰しゃられたことは開業当初から私も何度も何度も言って来たことですが、それでもたまに流されて迎合的なことを言ってしまいます。トレーディングと投資は違いますが、投資の中にも「財テク的な投資」と「真の意味の投資」があります。真の投資、株式資本主義の意味がきちんと認識されなければ、我が国の株式市場の根本的な回復および成長は約束されないのではないでしょうか。