BTCは2026年の安値更新、直近の大底としては800万~820万円前後か?

BTCは上昇基調から一転し、あっという間に2026年の安値を更新してきました。筆者は7月に向けたラリーが始まったとみていましたが、その判断は時期尚早かもしれません。

まずはBTC/USDの週足チャートを見てみましょう(図表1)。SMA200(橙)をローソク足が明確に割り込んでクローズする局面は稀です。4年前に本格的に割り込んでから、半年ほどボトム圏で低迷した時期がありましたが、今回も同様の水準に差し掛かってきたと言えるでしょう。

【図表1】BTC/USD 週足チャート
出所:TradingView

4年前のケースではSMA200が2万2,300ドル付近で推移していましたが、割り込んだ後のBTC/USDの安値は1万7,800ドル付近でした。SMA200からの下方乖離率は約22%です。現在のSMA200が6万2,200ドル付近で推移していると仮定すると、過去の乖離率を当てはめた場合、BTC/USD の5万ドル割れも意識せざるを得なくなります。

もちろん単純な比較ではありますが、BTC/USD の5万ドル割れはSMA200からの乖離率が約22%となる水準です。過去の値動きとして実際に存在した下落幅であるため、一つの目安として覚えておきたいところです。

為替水準にも左右されますが、BTC/JPYの場合800万~820万円前後が直近の大底候補として意識されやすいと考えます。

BTC(ビットコイン)はMACDダイバージェンス発生するも、反発には慎重姿勢

次に、BTC/JPYの日足チャートを見ていきます(図表2)。下降トレンドラインとSMA30付近が重なりながら切り下がっているため、仮に反発しても、この水準では上値が重くなりやすいとみています。

【図表2】BTC/JPY 日足チャート
出所:MONEX TRADER CRYPTO(iPhoneアプリ)

今週(6月29日週)は980万~1000万円付近でこのレジスタンスが推移するとみられ、短期的には3%程度の上昇で頭打ちとなる可能性もありそうです。

安値を更新したことで、MACDではダイバージェンスが発生し始めています。ただし、これをもって直ちに反発局面入りと判断するのは危険です。まずは、ここから下値固めの段階に入れるかどうかを確認する局面と捉えたいところです。

ドル建てでは、日足終値が6万ドルを割り込みました。さらに、週足終値でも6万ドルを割り込んでいます。テクニカル面の地合いは、今週に入って一段と悪化した可能性があります。

ボトム圏で張り付くETH(イーサリアム)、安値割れに注意

ETH/JPYの日足チャートを確認します(図表3)。実体の短いローソク足が増えていますが、いずれも陰線です。直近安値付近で明確に反発する様子はまだ見られず、安値割れの可能性が徐々に高まっていると考えます。

【図表3】ETH/JPY 日足チャート
出所:MONEX TRADER CRYPTO(iPhoneアプリ)

6月6日の安値はまだ割り込んでいないため、BTCより踏みとどまっている状況です。ただし、安値を割り込んだ後にMACDでダイバージェンスが確認されるまでは、反発確率が大きく高まったとは言いにくいでしょう。BTC同様、下落方向を意識しつつ、一段安の可能性を考慮しておく必要がありそうです。現状の形状では、積極的に買い向かうよりも、戻り売りや下値確認を優先する局面に見えます。

やはり、BTCが日足・週足終値で6万ドルを割り込んだことは、マーケット心理にとって厳しい材料になったと思われます。BTCとETHは、もう一段安を意識しておきたいところです。冒頭で述べた通り、4年前と似た値動きになるならば、BTCは5万ドル手前、円建てでは800万円台までの下落も想定しておく必要があると考えます。筆者としては、800万円台半ばから800万円近辺にかけて、段階的に買い下がる戦略を検討しています。

今週(6月29日週)のポイント

・BTCは日足・週足終値で6万ドルを割り込み、テクニカル面の地合いが悪化しました。
・SMA200からの下方乖離率を過去局面と比較すると、5万ドル割れも一つの下値目安として意識されます。
・円建てでは、為替水準にも左右されますが、800万~820万円前後が大底候補として意識されやすい局面です。
・BTCはMACDダイバージェンスが出始めているものの、すぐに反発局面入りと判断するには慎重さが必要です。
・ETHもボトム圏で粘っているものの、明確な反発シグナルが出るまでは一段安への警戒を残したいところです。