米ドル/円相場の膠着と急変動の予兆

・米ドル/円は158円から160円の狭いレンジ内で約1ヶ月間推移しており、相場変動のエネルギーが蓄積された状態にある。

・レンジの上限である160円を突破した場合、2024年7月に記録した161円90銭付近の高値を速やかにうかがう展開となる。

・長期間の小動きの後にレンジを抜けた方向へは大きく動き出す傾向があり、次の局面では激しい相場変動が起こる可能性がある。

移動平均線から分析する為替介入の有効性

・過去の円安・円高阻止介入は、いずれも米ドル/円の5年移動平均線(MA)から実勢レートが2割以上かい離した水準で実施されている。

・現在の5年移動平均線は140円付近まで上昇しており、160円台でのかい離率は14%程度と、過去の介入時と比較して「行き過ぎ」の度合いが低い。

・かい離率による「行き過ぎ」感が弱い状況での日本単独介入は、過去の事例のような効果を発揮しにくい側面がある。

日米協調介入への移行と米ドル暴落のリスク

・単独介入の限界を背景に、当局は日米協調による米ドル売り介入の実施を検討している公算が大きい。

・介入の前段階とされる「レートチェック」が日米双方で行われた事実は、通貨当局が協調体制の必要性を認識している証左と言える。

・協調介入は円安阻止に寄与する一方で、潜在的な米ドル離れの動きと相まって、米ドルそのものの暴落を招く新たなリスクをはらんでいる。