東京市場まとめ

1.概況

日経平均は903円安の52,468円と下落して取引を開始しました。先週後半の米国株式市場で主要指数が続落した流れを受けて、日本市場でも売りが先行しました。日経平均株価は前場に一時50,688円まで下げ幅を広げる場面もみられましたが、その後はいったん下げ幅を縮めて前場は51,582円で取引を終えました。

後場は中東情勢に関する新たな情報を見極めたいとするムードの広がるなか、日経平均株価は安値圏で明確な方向感を欠く展開となり、最終的に1,857円安の51,515円で大引けとなりました。

TOPIXは122ポイント安の3,486ポイント、新興市場では東証グロース250指数が39ポイント安の705ポイントで取引を終えました。

2.個別銘柄等

アドバンテスト(6857)は5.2%安の22,730円となり、続落しました。先週末の米国株式市場で半導体株が軟調だった流れを受けて、東京市場でも半導体関連が売られる展開となりました。カタールの工場被害に伴うヘリウムの調達不足懸念などを意識する向きがありました。

KADOKAWA(9468)は8.3%高の3,397円と反発しました。アクティビスト(物言う株主)として知られる香港の投資ファンドが同社株を保有していることが19日にわかり、企業統治の改善要求が出てくるとの思惑などから買われました。

住友金属鉱山(5713)は8.4%安の8,372円で大幅続落となりました。ニューヨーク金先物価格が軟調に推移するなか、金鉱山を保有し精錬事業も行う同社の収益に対する期待が剥落しました。足元の原油高に伴うインフレ懸念を受けて、欧米の中央銀行による利下げ観測が後退しており、金利のつかない金の投資妙味が薄れるとの見方が広がっています。

治療用のホウ素薬剤を製造、販売しているステラファーマ(4888)は16.5%高の705円と急騰しました。同社がホウ素中性子捕捉療法(BNCT)用ホウ素医薬品「ステボロニン」の供給を行う中国のBNCTセンターで頭頚部がんを対象としたBNCTでの第一例目の治療が行われたとの報道が好材料視されました。

Vチューバー事務所を運営するカバー(5253)は12.4%安の1,411円と大幅安になりました。同社の事務所に所属する一部のVチューバーについて、当該アーティストがソロ活動を強化する目的で個人事務所を設立すると発表したことから、当該アーティストの歌手活動によって得られる収益が減少するとの警戒感が広がりました。

VIEW POINT: 明日への視点

中東情勢の緊迫化を受けて投資家心理は悪化しており、日経平均株価は大幅安となりました。米国のトランプ大統領は21日、イランが48時間以内にホルムズ海峡を完全に開放しなければイランの発電所を攻撃する、との考えを明らかにしました。同海峡の開放やトランプ大統領の見解に変化がなければ、米東部時間23日午後7時44分(日本時間24日午前8時44分)に期限を迎え、地政学的な緊張が一段と高まる可能性があります。

明日も日本市場は米国・イスラエルとイランに関連した報道をにらんだ、上下に振れやすい神経質な展開となりそうです。

(マネックス証券 シニアアナリスト 齊藤 聡)