若い起業家と会う機会が多くあります。若い起業家から、エンジェル投資の相談を受けることもあります。彼らは希望に溢れ、熱意があり、パッションに溢れています。このパッションに触れると、どの起業家も成功するように感じられます。

しかし、私がエンジェル投資を8年間続ける中で学んだことは、パッションがあったとしても成功しない起業家がいるということです。これは、なぜなのでしょうか。

起業には、パッションが大切だとよく言われます。私も同意です。パッションがないと、困難な状況に陥った時に、乗り越えられないためです。一方で、パッションだけでは、乗り越えられない壁もあります。それは、細かい実務を1つ1つやっていく実行力だったりします。

そのため私は、若い起業家と会う時に、パッションだけではなく、彼らの細かい実務の遂行力を観察するようにしています。

計画の具体性は、どうなのか?
実行するための能力や採用力をもっているのか?
実行するための資金調達能力はあるのか?
リスクを認識して、対応する力はあるのか?


これらのことを、やりとりを通して理解しようと努めています。

若い起業家は、パッションを持つことが得意です。一方で、実行力が伴わないこともあります。パッションと実行力の両方をバランスよく会得できると、事業の成功確率があがるのではないかと思っています。