最近中国で年次統計要覧が販売されました。900ページを超え、重さ2.6kgのハードカバーのみで販売されている統計書です。経済全体から生活の細部に至るまで包括的で膨大なデータを収録しています。伝統的な方式とのことですが、包括的に全体を把握するという点で、オンラインにはない価値があるのでしょう。

先日の新聞では、効率優先の時代にあって書籍への感性が衰えていくことに警鐘を鳴らす記事を目にしました。字体や紙質、装丁といった紙の本ならではの体験が失われつつあるという指摘は、紙の読書が持つ独特の価値を改めて考えさせられるものでした。

気候変動の影響で一年が二季になったともいわれる現在、 季節の移ろいを感じる機会は短くなっています。そんな時代だからこそ、紙の本を開いて心を落ち着ける時間は、失われつつある秋らしさを取り戻すひとときになるのかもしれません。

このたび、チーフ・FXコンサルタントの吉田さんと奇しくも同日に書籍を発売いたしました。吉田さんは為替の仕組みについて、私からは資産運用について、です。読書の秋に読みたい2冊、お手に取っていただければ幸甚です。