先週の中国株ですが、上海総合指数、深セン総合指数、創業版指数、香港ハンセン指数は揃って反落となりました。中国本土の株式市場ですが、週初は中国人民銀行(中央銀行)が招商銀行(03968)など、小規模以外の銀行に対しても預金準備率引き下げを許可したことから、景気浮揚効果が予想以上となるとの期待が膨らみ続伸して始まりました。ところが6月17日(火)に中国商務省が発表した5月の中国への外国直接投資(FDI)が前年同月比6.7%減となり、4月の3.4%増やアナリスト予想の3.2%増を大きく下回ったことから、現在の小規模景気刺激策の効果は限定的な物になるとの懸念が拡がり、株価は軟調になりました。

さらに6月18日(水)は4社がIPOの募集を開始したことからIPOの本格的な再開懸念が再燃。さらに5月の中国70都市の新築住宅価格が前月比で上昇したのが4月の44都市から15都市へと急減する一方、下落した都市が8都市から35都市と急増したことが嫌気され不動産株が下落。続いて19日(木)も、中国人民銀行が引き続き金融システムに6週連続で資金供給したものの、金額が前週の1000億元超から150億元に急減したことから市場心理が急速に悪化して大幅安に。このような流れで中国本土の株価指数は総じて大幅安となりました。

その一方で香港市場も反落とはなったものの横ばいと言った印象です。こちらはイラク情勢の緊迫化などの地政学リスクが嫌気されました。ただ、香港は中国本土の株式市場のようにIPO再開による需給懸念がありませんでしたし、先週は米国の株式市場がFOMCの声明が株式市場にとって良い内容であったことから高値追いの展開となり、好影響を受けました。今週は23日(月)に6月のHSBC中国製造業PMI速報値(5月の確報値は49.4、アナリスト平均予想49.7)が発表となるほか、27日(金)には中国国家統計局が5月の工業セクターの企業利益の伸び率を発表する予定です(4月の実績は9.6%増、1-4月累計では10.0%増)。

コラム執筆:戸松信博