10月9日に変化日を迎えた日経平均株価
日経平均株価は確かに10月9日(木)に変化日を迎えました。2024年以降の株価の動きから導き出される重要な日柄(日数)は、2024年8月7日の安値から2025年4月7日の安値までに要した「163日」です。この日数を4月7日安値から将来に応答させると、12月3日(水)となります。つまり、4月7日安値からの上昇が12月初旬まで続くか、それとも次の安値が12月初旬に到来するかという単純なシナリオが考えられます。
10月9日の変化日というのは、「163日」以内に到来する期間のより短い日数で導き出されます。それは、2024年9月27日高値から2025年4月7日安値までに要した「127日」の日数となります。この日数を4月7日安値から将来に応答させると、直近で史上最高値を更新した10月9日となります。
まだ、当面は高値になったと言い切れない部分はありますが、国内外ともに外部環境が少し変わった状態にはなってきたようにも思えます。また、自民党総裁選が実施される直前の9月25日の高値は4月7の安値から「117日」の日数でつけた高値で、これは2024年10月15日の高値から4月7日の安値までに要した「116日」の日数と応答するものでした。
いつも急落すると、過熱感に気づきます。「127日」の日数が応答した10月9日の段階で200日線からの上方かい離率は23.3%まで拡大しました。これは2024年の最大値20.8%や2023年の最大値20.2%を上回る水準でした。
今回の急落は大きな上昇トレンドの中で生じた短期的なスピード調整か
さて、今回の急落局面ですが、「大きな下落トレンドの中で生じた下げ加速」という状況ではありません。直近高値からの初動の下げ幅が大きいため、少し戻した後は弱含む局面が続く可能性もありますが、現時点では4月急落後の安値からの「大きな上昇トレンドの中で生じた短期的なスピード調整」であるという点を優先して考えるべきでしょう。
これまでの意外高ともいえる状況を作り出したのは、2024年8月の急落と2025年4月の急落で形成した2本の「スパイクボトム(V字ボトム)」の強い「脚立」のようなチャートパターンです。急落をこなした後の相場は理屈なく逆方向に強い力が働きます。
取引時間ベースでいくと、2024年12月27日高値から4月7日安値までの大きな下落幅に対する倍返しの上げで5万円付近です。バブル崩壊後の長い低迷期間を含めた動きの中からでも5万円台前半の試算はできます。それを達成するためには、どこかの段階でスピード調整(助走をつけるための引き)が必要なのです。
2025年は西暦末尾に「5」がつく年です。1955年以降、「5」がつく年は6回ありましたが、平均すると年間の推移は年末に向けて上昇する傾向があります。2025年の動きは過去6回の中でも2005年の動きによく似ています。当時はゴールデンウィーク明けあたりから大納会に向けて上昇基調が続きましたが、10月4日高値から10日間程度の短期的なスピード調整をこなした経緯があります。
