米ドル/円は7月1日の変化日に直近安値をつけ、やや円安バイアスに傾斜か
米ドル/円は7月1日の変化日に直近安値をつけ、やや円安バイアスに傾斜しているようです。ユーロ/円が約1年ぶりの安値となり、それにようやく引き寄せられるような雰囲気にもなってきました。6月23日の往ってこいでつけた長い上ヒゲ高値(1ドル=148.02円)を超えれば、円安方向へ勢いがつくシナリオもあり得るでしょう。
一方、日足チャートをみるとわかりますが、5月12日の戻り高値(1ドル=148.64円)から三角保ち合いを形成しているようにもみえます。以前、説明したダブルボトムではないようです。保ち合いの形成はそれまでのトレンドの踊り場になることが多いといわれます。その視点で考えると、年初からは円高トレンドだったため、一段と円高に向かうための保ち合いだったといえる結果になるかもしれません。
6月以降でダブルボトムを想定していたが、予想外に微妙に円高で終える結果に
2019年から2024年までの5年間を振り返ると、6月だけ唯一、12ヶ月間の中ではすべての年で「円安」でした(図表)。上半期に投機筋などが日米金利差を狙った円売り・ドル買いを出すことで、円安が進みやすかったと言われています。このような円安アノマリーなども頼りに、筆者も6月以降でダブルボトムを想定しましたが、予想外に微妙に円高(ほぼ横ばい)で終える結果となりました。
7月、過去5年アノマリー的には円高。しかし日本株に追い風になるのは?
では、7月相場は過去どうだったか。同じく5年間を振り返ると、12ヶ月間の中ではすべての年で「円高」でした(図表)。6月末までの偏り過ぎたポジションを解消するためという見方もあります。
ただし、2025年に関しては円売りに偏った投機筋のポジションではなく、その逆で円買いに偏ったポジションになっており、手仕舞いにつながる場合は円安に傾きやすい状況といえます。参議院選挙も控える中で難しい局面ではありますが、円高か円安のどちらに振れても理由付けができそうな状況です。足元の日本株の反応にも気迷いがあります。改めて言うならば、良い円安・悪い円安にかかわらず、日本株に追い風になるのは円安なのです。
